2021年12月25日(土)10:00-12:00

第31回サイエンスカフェかごしま「植物標本庫 バックヤードツアー」

(共催:鹿児島大学総合研究博物館2021年イベント)

話し手:田金秀一郎 さん(鹿児島大学総合博物館)

開催場所:鹿児島大学総合博物館・共同利用棟2階

参加人数:8名

1225日に鹿児島大総合研究博物館との共催でサイエンスカフェかごしま「植物標本庫 バックヤードツアー」を開催しました。話し手の田金秀一郎さんは、東南アジアや日本各地(とくに鹿児島県や南西諸島)の植物相を調査して、その多様性の解明に取り組んでいる研究者です。今回のサイエンスカフェでは田金さんに、一般の方が普段は入ることができない鹿児島大学総合研究博物館の植物標本庫を案内していただきました。植物標本作りの体験学習では、見た目がきれいな標本をつくるだけでなく、同定するために大事な情報源となる花や果実を入れること、いつどこで誰が採取したのかを記録したラベルをつける重要性について参加者の理解を得ました。博物館には1890年代から集積された約18万点もの植物標本が収蔵されており、日本のなかでも最も植物の多様性の高く、固有種の多い地域である屋久島、奄美、徳之島、沖縄島北部、西表島といった南西諸島の標本が推定4万点以上含まれているそうです。博物館ではこれらの貴重な植物標本の整理を進めることで、地域の生態系を保全する上で欠かせない基礎情報を提供していることが分かりました。